Tech Toolは、修理および診断プロセスをサポートするツールであり、ワークショップでの作業をより簡単かつ効率的にするために開発されたものである。
Tech Toolは、サービス工場、現場、ロードサイドまたはテストドライブ中において、オンラインでもオフラインでも使用できる (すなわち、セントラルシステムとの接続の有無を問わない)。
Tech Toolは、修理プロセス全体をカバーするため、プラグインの使用が可能な診断用アプリケーションである。Tech Toolを使用すると、製品の診断、テスト、キャリブレーションおよびプログラムが可能である。車両、エンジン、またはマシンが対象製品として考えられる。
Tech Toolは、ツール更新のため、および製品やその他の外部アプリケーション (外部ウェブサイトへのリンクまたはプラグインなど) との通信のための機能も提供する。
あらゆるユーザーのニーズに応えるため、プラグイン、ユーザー認証、および利用可能な言語の設定が調整可能である。
Tech Toolの基本ワークフローは、すべての製品に共通である。
Tech Toolのステップ | 説明 |
---|---|
製品 |
製品を識別する。詳細については、製品情報の表示を参照する。 |
製品履歴 |
選択した製品に関する情報履歴を確認する。詳細については、製品履歴の表示を参照する。 |
診断 |
選択した製品にシンプトムおよび/またはDTCがないか診断する。詳細については、診断を参照する。 |
テスト |
選択した製品のテストを実施する。詳細については、テストおよびキャリブレーションを参照する。 |
キャリブレーション |
選択した製品のキャリブレーションを行う。詳細については、テストおよびキャリブレーションを参照する。 |
プログラム |
選択した製品をプログラムする。詳細については、プログラムを参照する。 |
これらのメニューオプションは、Tech Toolメニューで利用可能である。
メニューオプション | 説明 |
---|---|
セントラルシステムに接続 または オフライン作業 |
オンラインで作業するかオフラインで作業するかにより、このメニューオプションを使用して、セントラルシステムとの接続または切断が可能である。 |
製品情報更新 |
製品情報データベースを更新する。 |
ソフトウェア管理... |
さまざまなタイプのソフトウェアを注文する。エレクトリカルシステム依存。 |
最新ソフトウェア管理... |
さまざまなタイプのソフトウェアを注文する。エレクトリカルシステム依存。 |
設定 |
製品およびネットワーク通信の設定を変更する。詳細については、設定を参照する。 |
ユーザー設定... |
言語および単位設定を変更する。詳細については、ユーザー設定を参照する。 |
ラベル印刷... |
利用可能なシャーシIDのエンジンラベルを印刷する。 |
印刷 |
表示情報を印刷する。 |
ログオフ |
現在のユーザーのログオフを行う。 |
終了 |
アプリケーションを終了する。 |
使用を許可されている外部アプリケーションのみがリンクメニューに表示される。これらの外部アプリケーションは、現在作業中のブランドに関連するプラグインアプリケーションまたはウェブサイトへのリンクのいずれかであり、例えば、BST (Bus Service Tips)、VBC Remote、FST (Field Service Tips)、V-Mac OnlineおよびImpactなどである。
メニューに表示されている外部アプリケーションがグレー表示でクリックできない場合、Tech Toolからそのアプリケーションを使用することはできない。例えば、オフラインで作業している場合、オンラインでのみ利用可能なアプリケーションはグレー表示になる。
アクセスできるはずと思われる外部アプリケーションが見当たらない、または無効にされている場合、担当の管理者に連絡する。
これらのメニューオプションは、ヘルプメニューで利用可能である。
メニューオプション | 説明 |
---|---|
Tech Toolヘルプ |
ヘルプファイルを閲覧する。 |
問題点レポート送信 |
エラーを報告または改善を提案するため、問題点レポートを送信する。 |
レポート履歴を表示... |
すべての送信済みおよび保留レポートのステータスを表示する。 |
ヘルプデスクに連絡 |
ヘルプデスクの連絡先を表示する。 |
リモートセッションツール |
ヘルプデスクと連絡を取り合う場合、リモートセッションツールを開く。 |
ログを送信 |
ヘルプデスクによる解析のため、ログファイルを収集しセントラルシステムに送信する。 |
最新情報... |
Tech Toolのニュースおよび更新に関する情報を表示する。 |
契約表示... |
有効な契約に関する詳細を表示する。開いた契約は、印刷が可能である。 |
Tech Toolについて |
アプリケーションに関する情報を表示する。 |
Tech Toolに関して問題が発生した場合や改善点を見つけた場合、いつでも簡単かつ速やかな方法でそのことについて報告できる。これは問題点レポート機能と呼ばれるもので、この機能にはTech Toolのどこからでも常にアクセスすることができる。
正常な状態と異なるもの、または改善できる可能性があるものであれば、どんなものに関しても問題点レポートを送信することができる。これはユーザーにとってヘルプデスクおよびシステム開発に直接連絡できる手段である。この機能を使用すると、ユーザーがほとんど入力することなく多くの情報が自動的に送信されるため、時間と手間を大幅に省くことができる。
Tech Toolのどの画面でも、右上にこのアイコンが表示される。また、Tech Toolに問題があり、エラーが発生した場合、問題点レポートの送信オプションが提供される。
このオプションを選択すると、さまざまなことがバックグラウンドで行われ、ユーザーの連絡先情報、ログファイル、表示中の画面などの情報が収集される。
この情報は弊社で報告内容を理解する際に役立つ。その情報はすべてユーザーからの入力なしで収集される。
情報の自動収集が終了した後、ユーザーに対して情報の入力を求める。個々の情報は、問題点への理解を深め、より適切に対応することに役立つ。
テキスト | 説明 |
---|---|
問題タイプ: |
これは問題のタイプを理解し、事例を正しく分類することに役立つ。 |
製品ステータス: |
これは問題への適切な対応方法を把握することに役立つ。問題がユーザーの車両/マシン (製品) に関連する場合。 |
説明: |
これが実際に弊社の役に立つ情報である。問題点の説明を簡潔に記載する。実際の問題点および可能な場合はその望ましい状態 (可能な場合) についてわかりやすく説明する。 |
提出者の連絡先: |
ここでは、弊社から連絡が取れるようにユーザーの連絡先情報が正しく入力されているかを確認するように求める。情報が正しくない場合は更新する。連絡先として他の人を指定したい場合、この情報を主となる担当者の情報に差し替える。 |
レポートの送信が完了すると、参照番号を記載した確認メールが届く。これは問題レポートが受領されたことを確認するものである。解決策の提供または改善案の登録のために、レポートを理解して適切な部門に受け渡すことができるよう、ユーザーから見えない部分で多くの活動が行われる。
ユーザーへの回答方法は、いくつかの要因によって異なる。ユーザーがボルボグループのサービス工場である場合、Argusディーラー/eServiceで最新情報を確認することができる。ボルボグループのサービス工場でない場合、レポートに記載されている連絡先に弊社から連絡することになる。
送信した問題点レポートの状況について確認したい場合やさらに情報を追加したい場合、サポートヘルプデスクに電話で問い合わせることができる。詳細については、ヘルプメニューの「ヘルプデスクに連絡」で確認することができる。ボルボグループのサービス工場であれば、Argusディーラー/eServiceを使用することもできる。
これらはTech Toolアプリケーションへのアクセスキーおよびショートカットキーである。
キーボードコマンド | 説明 |
---|---|
Alt + F4 |
アクティブな項目を閉じるか、アクティブなアプリケーションを終了する。 |
Alt + 文字キー |
対応するメニューコマンドまたはコントロールを選択または実行する。 |
Alt + Tab |
開いているウィンドウを切り替える。 |
Ctrl + Tab |
次のタブを開く。(トップメインメニューを除く。) |
Ctrl + Shift + Tab |
前のタブを開く。(トップメインメニューを除く。) |
Backspace |
戻る。 |
Tab |
コントロール間またはチェックボックスリスト項目間をタブ前進する。 |
Shift + Tab |
タブ後退する。 |
矢印キー |
|
Ctrl + C |
コピー |
Ctrl + V |
ペースト |
Ctrl + P |
印刷 |
Ctrl + R |
問題点レポートダイアログを開く。 |
F1 |
ヘルプを表示する。 |
F5 |
リフレッシュ |
F6 |
ペイン間を移動する。 |
F10 |
メニューバーをアクティブにして、メニューモードに入る。 |
Alt |
メニューバーをアクティブにして、メニューモードに入る。 |
ESC |
対象によって異なり、
|
Enter |
ダイアログボックスのデフォルトコマンドまたは選択したコントロールのコマンドを実行する。 |
Delete |
選択した項目を削除する |
スペースバー |
|
オンラインでもオフラインでも、つまり、セントラルシステムとの接続の有無にかかわらず、ログインできる。オンラインオプションでは、固定パスワードが必要である。オフラインオプションでは、パスワードは必要ない。オフラインでユーザーがログインするためには、以前にコンピューターがオンラインで少なくとも1回使用されたことがある必要がある。
定期的にセントラルシステムに接続する必要がある。セントラルシステムに接続しない状態が一定期間続くと、オフラインではログインできなくなる。次回にログインする場合、セントラルシステムに接続するよう要求される。
Tech Toolメニューではオフラインからオンラインへの変更、およびその逆も可能である。
注記: 定期的にユーザープロファイルをセントラルシステムと同期させなければならない。同期が必要な場合はログインウィンドウで通知が表示される。ユーザープロファイルを同期するには、ユーザープロファイルを同期するの前にあるボックスにチェックを入れる。
オンラインでもオフラインでも、つまり、セントラルシステムとの接続の有無にかかわらず、作業を選択できる。オフラインでの作業は、ワークショップの外でネットワークに接続できない状況で作業する場合に適している。
注記: オフラインでユーザーがログインするためには、以前にコンピューターがオンラインで少なくとも1回使用されたことがある必要がある。
注記: 異なるタイムゾーン間を移動する場合、タイムゾーンを変更して時間を設定することを推奨する。クロックを調節して時間を設定した場合、オフラインでログインできない可能性がある。
オフライン作業は2通りの方法で行うことができる。
オフライン作業の制限事項:
固定パスワードは、文字と数字の両方を組み合わせた7または8文字で構成されなければならない。国字を含まず、a-z、A-Zおよび0-9の文字だけが使用できる。パスワードでは、大文字と小文字が区別される。直近の8つのパスワードは、再使用できないように記憶される。
固定パスワードを変更するには、以下を行う。