この章では、製品の故障を診断および修理する方法について説明する。診断を選択して故障診断を開始する。
注記: ヘルプに表示されるスクリーンイメージは、診断対象の製品によってTech Toolのものと異なる場合がある。
注記: 接続された製品によっては、通常の診断フローを使用できない場合がある。その場合、診断を選択したとき、DTCビューアーのみが表示される。診断を選択すると、DTCビューアーのみが表示される。DTCビューアーの詳細については、DTCリストおよびDTC詳細を参照する。
最も正確なシンプトムを選択できるよう、シンプトムは複数のレベルで表示される。シンプトムエリア (例えば、エンジン始動) をクリックして展開すると、特定のシンプトムが表示される (例えば、エンジンはクランクするが、始動しない)。
シンプトムは、詳細の有無を選んで表示できる。編集アイコンのあるシンプトムを選択した場合、シンプトムの説明が開く。
注記: 変更を行うには、スクリーン右下の戻るボタンをクリックする。これは、診断フローのどのステップでも行うことができる。
検索フィールドを使用すると、シンプトムを素早く検索することができる。
注記: 検索機能はVCEおよびSDLG製品には対応していない。
アイコン |
説明 |
|
特定が必要な詳細のあるシンプトム。 |
|
詳細が特定されている場合、このアイコンがシンプトムの隣に表示される。 |
製品との接続がない場合、DTCを手動で取り扱う必要がある。
現在選択しているDTCに関する情報が、DTC詳細に表示される。
名前 |
説明 |
リフレッシュ |
DTCを再度読み出す。製品との接続がない場合、手動で選択する必要がある。 |
クリア |
関連するDTCをすべて含む別のウィンドウが開く。DTCを消去したいコントロールユニットを選択する。 注記: DTCの消去時に最高の結果を得るためには、すべてのコントロールユニットを選択することが推奨される。 |
フィルター |
リストに表示させるDTCを選択する。 |
リストの編集... |
DTCに対してステータスを手動でセットし、DTCリストに追加する。 |
フィルターの適用 |
DTCのアクティブなフィルターがある場合に表示される。 |
注記: 時間の不一致による 混乱を防ぐため、 DTCの確認時には、Tech Toolは (PCの設定に基づいた) 現地時間を使用し、製品にセットされたDTCはUTCを使用していることを認識しておく。
製品時間 — 製品の日時。
エンジン時間 — エンジンが作動している合計時間。
読み出し時間 — ローカルコンピューターの日時。
テーブル見出し |
説明 |
コントロールユニット |
コントロールユニットの名前。 |
DTC |
DTC識別子およびエラータイプ。 |
ステータス |
DTCにはアクティブと非アクティブがある。 |
最後の発生 |
DTCの最後の発生日時。 |
カウント |
DTCが検出された回数。 |
DTC詳細には、選択したDTCの詳細が表示される。この情報は次のエリアに分類される — 詳細情報、詳細ステータス情報、サービス情報およびフリーズフレーム情報。表示される情報は、製品のエレクトリカルシステムによって異なる。
情報を展開するにはタイトル行をクリックする。
詳細情報
テーブル見出し |
説明 |
故障タイプ |
DTCの名前。 |
DTC表示値 |
製品の情報ディスプレイに表示されるコード。 |
最初の発生 |
DTCの最初の発生日時。 |
最後の発生 |
DTCの最後の発生日時。 |
OBD残り日数 |
残り日数。 |
詳細ステータス情報
このセクションには、DTCに関してさらに詳しい情報が含まれる。VERSION 3およびVERSION 4のエレクトリカルシステムを備える製品にのみ適用される。
サービス情報
選択したDTCの診断情報。
注記: ルノーにのみ適用される。
フリーズフレーム情報
フリーズフレームとは、エラーコードがセットされた頃に保存された多数のセンサーおよびコンポーネントからの値の集まりである。
これにはエラーが発生したときに車両がどのように運転されていたかを示す手がかりが含まれるため、この情報は重要である。何らかの異常なセンサー値を読み出すことや、エラーの発生時に異常な条件で車両が運転されていたかどうかを確認することもできる。
テーブル見出し |
説明 |
パラメータ |
車両モード、外気温、オドメーター値、ファン速度、車両速度などの読み取りからの静的情報を含む。 |
ID |
パラメータのID番号。 |
単位 |
パラメータ単位。パーセント、速度、圧力など。 |
値 |
パラメータに対する単位値。 |
診断手順を選択するリストは、次のサブヘッダーに分割される。
見出し |
説明 |
DTC: アクティブ |
選択したシステムに関連するアクティブDTC。 |
機能テスト |
選択したシンプトムに基づく提案故障診断手順、および適切な場合、シンプトムの質問への回答 (Driver Interviewから)。 |
DTC: 非アクティブ |
選択したシステムに関連する非アクティブDTC。 |
情報 |
追加情報。 |
アイコン |
説明 |
![]() |
ピクチャーをリセットする。 |
![]() |
ピクチャーを拡大する。 |
![]() |
ピクチャーを縮小する。 |
![]() |
ピクチャーを移動させる。 |
![]() |
追加情報を表示する。 |
![]() |
処理中。 |
故障診断エリアを選択するリストにはさまざまなアイコンが表示される。
アイコン |
説明 |
![]() |
故障診断可能な機能エリアまたはコンポーネントエリア。 |
![]() |
この故障通知は、Tech Toolの診断ステップに含まれていない。その代わり、サービス情報の参照先がある。 |
![]() |
Tech Toolでは、情報を入手できない。役立つ可能性のある外部情報の参照先がある。 |
これらのアイコンは、故障診断に関連するさまざまな特性の象徴である。
アイコン |
説明 |
![]() |
ギヤボックスを取り外す。 |
![]() |
テストドライブが必要。 |
これらのアイコンは、手順のステータスを示す。
アイコン |
説明 |
|
故障診断が実施されていない/中止された、または結果が不明。 |
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故障診断が完了し、故障が確認されなかった。 |
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故障診断が完了し、故障が確認された。 |
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故障診断が完了できなかった。 |
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故障診断が完了し、故障が確認された。故障が修理され、検証に成功した。 |
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故障診断が完了し、故障が確認された。故障は修理されたが、検証に失敗した。 |
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故障診断が完了し、故障が確認された。検証が完了できなかった。 |
|
故障診断は完了したが、故障の原因は不明。 |
以下の情報は、診断手順の開始後に特定の問題を故障診断する方法についてユーザーに動的なステップバイステップインストラクションを提供する。
スタートページは、ステップバイステップのインターフェースではなく、ハブナビゲーションの形式で情報を表示する。問題の根源の特定に役立つ関連情報をまとめたダッシュボードが表示される。ハブナビゲーションでは、ユーザー独自の故障診断ワークフローを作成することができる。
注記: ハブナビゲーションダッシュボードを使用する診断プロセスについてアドバイスが必要な場合、ヘルプボタンをクリックする。
注記: テックヒントでは、システムの診断に役立つテクニシャン向けの情報が提供される。
一部の作業は診断ダッシュボードから直接開始することができる。
DTCのリフレッシュは診断ダッシュボードから直接行うことができる。
ツールリストには、故障診断に必要な各種ツールが用意されている。
各種ツールをクリックすると、必要なツールの詳細画像が表示される。
テーブルには、故障診断ステップに表示される画像に対して利用可能なオプションに関する情報が含まれている。故障診断に応じて、利用可能なボタンは異なることがある。
アイコン |
説明 |
![]() |
右側に表示されている文に関連する説明画像を表示する。これはデフォルトの画像である。 |
![]() |
コンポーネントの場所を示す画像を表示する。 |
![]() |
回路の略図を示す画像を表示する。 |
![]() |
ブロック図を表示する。 |
![]() |
測定ポイントを示す画像を表示する。 |
![]() |
プロトコルを表示する。 |
![]() |
コンポーネント仕様を表示する。 |
電気測定が必要な場合に表示されるアイコン。
アイコン |
説明 |
![]() |
88890074 マルチメーター。 |
![]() |
抵抗測定。 |
![]() |
電圧測定。 |
![]() |
周波数測定。 |
![]() |
絶縁測定。 注記: 88890142 マルチメーター。 |
![]() |
測定を実施する場合、車両は電源OFFモードである必要がある。 |
![]() |
測定を実施する場合、車両は電源ONモードである必要がある。 |
![]() |
目標値を示すテーブル |
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信頼できるアースポイント。ボタンをクリックして、車両の信頼できるアースポイントを確認する。 |
![]() |
前のビューに戻る。 |
ステップナビゲーションが左下隅にある。これは、診断フローのさまざまなステップへのリンクを示すドロップダウンリストである。
いつでもリンクを使用して、前に戻ることや、製品シンプトムに関する入力情報の表示、またはDTCリストの表示が可能である。変更を行うには、戻るボタンを使用する。
注記: 診断手順を実行している場合、シンプトムの選択ステップおよびDTC情報の表示ステップは、ステップナビゲーションリストでロックされる。
ステップ |
説明 |
1. シンプトムの選択 |
シンプトムを表示、変更、または追加する。シンプトムが変更または追加された場合、続ける >ナビゲーションボタンを使用して次のステップに進む必要がある。 |
2. DTC情報の表示 |
DTC詳細の表示、DTCのリフレッシュまたは消去を行う。リフレッシュまたは消去を実行した場合、ナビゲーションボタン続ける>を使用して次ぎのステップに進む必要がある。 |
3. 診断の実行 |
前のステップで何も変更がない場合はこのステップに戻る。 |